パーキンソン病と上手く付き合うために知っておきたい治療法・改善法のこと

パーキンソン病の原因と診断基準

パーキンソン病の原因として考えられている、活性酸素やストレスなどの要因をまとめました。自己チェックにも使える診断基準の一覧や、パーキンソン症候群との違いについても解説しています。

パーキンソン病の原因とは

パーキンソン病の原因は明確にわかっていません。
病理学的には、中脳の黒質で異常が起こり、ドーパミン不足とアセチルコリンの相対的増加によって情報伝達経路がうまく機能しない進行性の病気とされています。 しかし、数々の研究により、仮説ではありますが以下のような要因が引き金になっているのでは?と考えられています。

  • 生活環境
  • 神経毒
  • 活性酸素による酸化的ストレス
  • 遺伝的素因
  • ミトコンドリア障害

このなかでも有力とされているのが、「活性酸素による酸化的ストレス」。体内に発生する活性酸素を減らすことにより、パーキンソン病の予防・改善が期待できるのではないかと言われています。

パーキンソン病の診断基準

パーキンソン病の診断は、1995年に厚生省特定疾患・神経変性疾患調査研究班によって作られたパーキンソン病診断基準を目安に行われます。自己診断の助けともなるので、ぜひ目を通しておいてください。

1.自覚症状

  • 安静時のふるえ(四肢または顎に目立つ)
  • 動作がのろく、ひとつの動作に時間がかかる
  • 歩行がのろく、うまく歩くことができない

2.神経所見

  • 毎秒4~6回のふるえが安静時に起こる(安静時振戦)
  • 無動・寡動(仮面様顔貌、緩慢動作、姿勢変換の拙劣、低く単調な話し声)
  • 歯車現象を伴うこわばり(筋固縮)がある
  • 姿勢・歩行障害(前傾姿勢、突進現象、小刻み歩行、歩行時に手を振らない等)

3.臨床検査所見

  • 一般的な検査で特異的な異常は見られない
  • 脳画像(CT、MRI)に明確な異常はない

4.鑑別診断

  • 脳血管障害ではないことが証明されている
  • 薬剤性の病気ではないことが証明されている
  • その他の脳変性疾患ではないことが証明されている

以上を踏まえ、次の1~5のすべてを満たすものがパーキンソン病と診断されます。

  • 1.経過が進行性
  • 2.自覚症状で、上記のいずれか1つ以上が見られる
  • 3.神経所見で、上記のいずれか1つ以上が見られる
  • 4.抗パーキンソン病薬による治療で、自覚症状・神経所見の改善が見られる
  • 5.鑑別診断で、上記のいずれでもないことが明確である

パーキンソン症候群との違い

パーキンソン病の4大症状である「振戦・筋固縮・無動・姿勢反射障害」が、パーキンソン病以外で発生する現象を「パーキンソン症候群」と呼びます。

4大症状の内2つが当てはまると診断されますが、パーキンソン病と大きく違うのは原因や要因が明確であること。その原因としては、血管性パーキンソニズム(脳梗塞などの脳血管障害)・薬剤性パーキンソニズム(抗精神病薬などの副作用)・中毒性パーキンソニズム(一酸化炭素中毒やマンガン中毒の後遺症)が挙げられます。

この中で、唯一治療が可能となっているのは薬剤性パーキンソニズム。原因となっている薬剤の使用を中止することで、症状の改善が見られます。その他のパーキンソニズム治療は、対症療法が基本。パーキンソン病と同じく、根本的な治療方はまだまだ研究段階となっています。

パーキンソン病の病理的メカニズム

パーキンソン病は、姿勢の維持や運動の速度調節がうまく行えなくなる特有の疾患です。
なぜこのような症状が起こるのでしょうか?
残念ながらその原因はわかっていませんが、パーキンソン病の病理的変化として、中脳の黒質で異常が起きることが判明しています。
黒質とは、中脳の一部を占める神経核である、「ドーパミン」や「アセチルコリン」などの神経物質を分泌する器官です。
この黒質で、パーキンソン病によって、ドーパミン作動性神経物質が減少していることが指摘されています。
ドーパミンが減少すると、黒質から線条体に向かう情報伝達経路がうまく機能せず、体全体のバランスが保てなくなります。
結果、動作の遅延や、姿勢・歩行障害が起こってしまうのです。

 
パーキンソン病の治療・改善ガイド