パーキンソン病と上手く付き合うために知っておきたい治療法・改善法のこと

薬物治療

パーキンソン病治療の中心となる、薬物治療の特徴や注意事項をまとめました。L-ドパなど使用される薬の種類と効果、気になる副作用についても詳しく解説しています。

知っておきたいパーキンソン病の薬物治療の基礎

パーキンソン病の薬物治療パーキンソン病における治療法の中でも、中心となるのが薬物治療。パーキンソン病は脳のドパミン量が低下しているため、それを補うための治療薬が必要となります。

薬剤は、1種類の薬を長期間服用するのではなく、2~3種類を組み合わせて使用するのが特徴。年齢や症状に応じ、種類・量・組み合わせを考慮して処方されます。

薬剤に期待できる効果は種類によって異なり、起こり得る副作用も変わってきます。なかには、副作用を怖がるあまり服用回数や量を自分で変えてしまうケースもあるようですが、悪性症候群(発汗・発熱・けいれんなど)を引き起こす恐れがあるので注意が必要。

パーキンソン病と上手に付き合っていくためには、薬剤に関する知識をきちんと身につけ、正しく薬を服用することが重要です。不明な点・不安などがあれば、納得がいくまで主治医に相談するようにしましょう。

パーキンソン病の治療に使用される薬と効果・副作用

■L-ドパ
L-ドパは、脳内で不足しているドパミンを直接補充する薬剤。パーキンソン病の薬物治療において中心となる薬です。脳と血液の間には「脳関門」があり、有害物質の脳への侵入をブロックしています。ドパミンは脳関門を通過できませんが、L-ドパは通過可能。脳関門を通過したL-ドパは脳神経に取り込まれてドパミンへと変化し、パーキンソン病の症状を改善していくという仕組みです。

L-ドパは効果の高い薬剤ではありますが、長期間服用すると効果が出にくくなったり(ウェアリング・オフ)、己の意思とは関係なく身体が動く(ジスキネジア)などの症状が出ることも。その他の副作用としては、吐き気、食欲低下、幻覚、妄想などが挙げられます。

■ドパミンアゴニスト(ドパミン受容体刺激薬)
ドパミンアゴニストは、少なくなったドパミンの代わりに脳内のドパミン受容体に結合し、働きを補う薬剤です。L-ドパに比べて効果は劣るものの、長時間安定して作用するのがメリット。初期・軽度のパーキンソン病治療に適していると言われます。

ドパミンアゴニストを用いて治療をスタートすることで、L-ドパの副作用(ウェアリング・オフやジスキネジア)の発現を遅くできるのも特徴です。

主な副作用は、悪心、嘔吐、食欲不振、幻覚、妄想、突発的睡眠、心臓弁膜症など。

■COMT阻害薬
L-ドパを分解する酵素である「COMT」の働きを阻害し、脳内に入るL-ドパ量を増やすための薬。L-ドパ製剤と併用することで効果を引き延ばしたり、長期間の服用による問題(ウェアリング・オフなど)を軽減していきます。

主な副作用は、L-ドパ製剤の副作用(ジスキネジアなど)の増強、着色尿、便秘など。

■抗コリン薬
ドパミンの減少により、過剰となっているアセチルコリンの働きを抑制する薬。振戦(細ふるえ)が改善しない場合などに、他の薬剤と併用して用いられます。

ただし、緑内障・前立腺肥大などの症状を持っている方は、悪化する恐れがあるため使用不可。高齢者・認知症のある方にも適していません。主な副作用は、喉の渇き、かすみ目、物忘れ、妄想、幻覚など。

 
パーキンソン病の治療・改善ガイド